
第4話 「痛 感」
前回「再び会える偶然」の喜びを書かせてもらった。
この夏はまさに「再会」の嵐だった。
あちこちで大道芸をして、たくさんのお客さんに声を掛けて頂いた。
あた会える偶然と喜び。励みになる。
でもやっと解った事もある。
道行く人々の中には私たち大道芸をする者を、
温かい目で見て下さる人と、そうでない人がいる…という事。
当たり前の事なんだけど、それに気付かされる事柄に、
この夏は出会うきっかけにもなった。
よその地方で、芸人がネタとして毒を吐いたのが問題になった。
大勢の人の前で「侮辱を受けた」とお客さんが受け止めた事が原因である。
その場所での大道芸は、現在休止されているそうだ。
また静岡でも「待ち」の芸人のあり方が小さな(私にとっては大きな)
問題になっていた。
道具が片付いていない事で「街の美観を損ねる」ように感じられる点、
芸人そのその他の「道端に座り込んでいる」ように見えることへの不快感等が
新聞の投書欄に掲載された。
大道芸をする側と見る側の視点や、感じ方の違いが表面化されたのだと思う。
それを問題として定義した人が、大道芸自体を毛嫌いしているかと言えば、
そうではない。むしろ好きだからこそ、他の人が気付かない所に目がいくのだと思う。
芸をするだけではなく、もっと芸人が周囲に気を配る事で、
今以上に大道芸が楽しくなるのであれば。
私たちも芸以外に出来る事があるはずだと思う。
ふれあいながら、お客さんの声に耳を傾けながら、楽しく大道芸をしていきたい。
一瞬の出会いが、永遠の思い出になるような…。
それには芸人ひとりひとりのマナーアップも必要ではないかと思う、今日この頃なのだ。
2002年10月10日発行
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